1998.1.27までの近況 |
があり、これに関する研究を行っています。現在、プロジェクト
のメンバーは、Peter 君、Sundar君、というそれぞれPh.D. Cadidateの学生が2名と、訪問研究員の私の3名です。Peter君は
このプロジェクトに最初から参加しており、Ph.D.取得ももうすぐ、という状況の
非常に頭の良い男です。また、Sundar君は、日本でいうと修士課程に相当する
研究を別のテーマで既に終えたところでこのプロジェクトに参加して1年、 というところです。年齢的には私が最年長ということになりますが、プロジェクト
の中での立場としては、Peter君がリーダ的存在で、私は彼から教えてもらう ことだらけ、という状況にあります。
プロジェクトの進行に並行して取り組んでいるテーマは、「対象の3次元 構造を考慮したレンダリングテクスチャの超解像」といったところでしょうか。
詳細についての説明はここではしませんが、最初の結果が出てきたところです(研究のページ参照)。
一方、プロジェクト全体として、97年12月末までに制作する必要のあった映像の作成に
参加しました。12月末のクリスマスまず直前は、CMUで最初の徹夜をしました。
いつでも車で帰宅できる環境ですから、以前は慶應の矢上校舎に良く泊まりましたが、CMUに泊まる(寝る)ということはありえません。
下の写真は、僕個人に与えられたスペースです。パーティションで仕切られている広さ約1坪強の空間です。慶應の研究室にあった個人スペースより一回り広い感じです。ここで論文を読んだり、研究のアイデアを考えたり、落ち着いて仕事ができます。
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| 廊下のような部屋に、仕切りで仕切られている。 | 個人用スペースの机。左にあるのがSGIのINDY。 |
の飼えるアパートを求めて郊外に住んでいるので、普通の
人がせいぜい車で20分圏内の近いところに住んでいるのに比べて遠いのですが、
日本に居たときに比べれば近いものです。日によっては、3時ごろ授業の終わる
妻を家に送り届けて、また研究室に戻る、という 約1時間の "Daytime Trip"
をしています。(一緒に研究をしている博士課程の学生が、この僕の習慣をそう
呼んでいます)
予定のコースは、UAを使って、 ピッツバーグ(8am)−(90min)−ニューヨーク(1145am)−成田−香港 でした。 しかし、まず朝ピッツバーグを出るときにニューヨークの霧の ため4時間飛行機が遅れました。このため、ニューヨーク発の成田経由 香港行きに乗れませんでした。このとき、同じ飛行機に全く同じ予定で 香港に行くという男が居て、この人と共にUAのカウンターに行って、 「どうすれば良いの?」と聞きました。この時、この男は、同じ日の夜8時45分 発の香港行きのキャセイパシフィックの便があることを知っており、この 便に振り替えてもらおうとしていました。UAの係り員は、「君も同じ キャセイの便に振り替える?」というので、そうしてもらうことにして、 無事、振り替え用の券をもらうことができました。
これで行ければ香港に予定より9時間遅れで着ける!!と気を取り直して、 預けた荷物をキャセイに送ってもらいました。。。しかし、これが不幸の 始まりとは。。。。
キャセイの受付カウンタに行くと、「君のは乗れない」と言われました。 もう一人の例の男は乗れるのにどうして?と聞くと、彼はビジネスクラスだから 良いが、君のはエコノミーで、エコノミーは満席だから。とのこと。 しくしく、世の中は金らしい。UAの言うことと違うので、UAに文句付けに 戻ったところ、「キャセイの係り員は嘘吐きだ。今、電話で確認してやる。 ・・・・よし、確認した。君の席は確保されてる」といわれて、キャセイの カウンターのあるターミナルまでのタクシー券をもらって再度キャセイへ。 しかし、キャセイでは、同じことを言われて、キャンセル待ち以外乗せないよ、 と冷たく言われる始末。スーパーバイザといわれる恐いおばさんにも 訴えましたが取りつく島もありません。結局、 キャンセル待ちも乗れずに、疲れ果て、再度UAの カウンターに行ったのでした。しかし、僕の荷物は何処へ?UAにも無いし、 キャセイにもありません。もう夜10時です。家を朝6時に出て、16時間 経ったのに、まだニューヨークです。この空港には、10時間ぐらいうろうろ したことになります。
結局、次の日の同じ便に乗ることになり、 ニューヨークに一泊しました。出席予定の学会を1日失いましたが、 まあ我慢我慢。
さて、次の日、気分も新たに、荷物探しから始めました。しかし、ありません。 どうなってるのでしょう。結局、既に香港に行ったのではないか?という UAの係員の話を信じて、荷物は諦めて、1145amの便に乗ろうと、長いチェックインの 行列に並び、ようやくボーディングパスを手にして、待ち合いエリアに いました。もうそろそろ搭乗かな、と思っていた矢先、 「エンジントラブルで今日は欠航です。明日の便に乗ってもらいます。」 東京経由ですから、沢山の日本人は不満を漏らしながらもやむなく諦めて います。一部の人は、もう一便ある東京行き(しかし香港は行かない) の残りの数席をめぐって、争うようにカウンタに集まっています。 しかも、明日になっても、当然元々同じ便に予約してる人たちが優先 ですから、必ずしも同じ便に乗れるとも限らないという噂も流れています。
こんなことがあるのでしょうか。とほほ。またも1日待つのでしょうか? もはや、香港に行く目的をほとんど失った私は、 旅客の対応係にピッツバーグまで帰る便のチケットをもらい、 結局ピッツバーグに戻るしかありませんでした。 しかし、チェックインした荷物には再会できないまま、家に帰ってきたのでした。その荷物は、それから2週間後の夜11時過ぎに突然届けられました。
| Author: | Hideo Saito | |
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